友人セルジオのブログ「風屋敷日録」で北上次郎氏の逝去を知る。
「本の雑誌」の創刊当時の発行人であり編集長であり、書評家、読書案内人。
椎名誠の「もだえ苦しむ地獄の味噌蔵」に登場するシーナと戦う相手 目黒考二が彼で、
僕は目黒名義の書評集「中年授業」や「活字学級」を何度も読み返し、
Kindleで購入して、折に触れ、ライブラリーから呼び出しては読んでいた。
目黒氏には申し訳ないが、奨めている本はそれほど読んではいない。
この2冊の書評は、老いることの寂しさや悲しみが漂っていて、好きでした。
76歳、肺がんだったそうだ。
昨日、しでかしてしまったコーヒーメーカーで珈琲を淹れる。
ニコレッテは機嫌良く働いてくれた。
午前中はナレーションを直す。
大幅に書き加える。
説明しすぎは良くないが余りにもスカスカ。
ノーナレで行けるほど巧みな構成でもない。
収録後、立ち合いのCPが最もらしいことを担当ディレクターに言う。
この人には説教癖がある。
監修した僕にとってストレスがたまる時間。
僕はいつまでも同じ立場(定点)にいるが、かつて僕の下だった人間がトシだけ重ね、
出世してポジションが上がって、いつの間にか先生のような立場でものを言うようになる。
自分は出来なかったくせに下には言えるんだな、となる。
そんな人間にとって僕みたいな存在はちょっと煙たくて鬱陶しいよね。
でも、僕がそんなことでストレスをためる意味はない。
こういう世界で働き生活費を稼いでいる。
黙して流すこと。
いろいろと溜まってはくるので今夜も京橋で少し吞む。
明けごころ立ち吞みで日本酒を2杯。
えびすで極ラーメン醤油味を食べる。
相変わらず白菜が旨い。
今日も冷えこむ。
みぞれが降っている。
JRはすでに明日の早朝から運休が見こまれます、と予防線を張っている。
帰りの電車は混んでいた。
ふと思う。
電車で立ってるのが辛い、坐りたいと思うほどぐったり疲れたことは最近ない。
あったとしても年に一度あるかないか、だ。
そこまで動き回ったり仕事を詰めてしてないからだと思うが、
四十代あたりでには、ああ、今日は坐って帰りたい、と思うくらいいつも疲れていた。
駅の階段を登るのも辛かった記憶がある。
意外なことに六十代の今は平気。
いいこともある。
そう言えばリハビリ中のマサオと去年5月に賢島へ行った時、
電車に座りたがり、立ち飲みは辛いと言っていた。
もともと体は丈夫な奴だったが。
ブログ「あとは野となれ山となれ」でよんばばさんが書いていたことを思い出した。
hikikomoriobaba.hatenadiary.com一日の終わりに「スリーグッドシングス」
1.できたこと
2.楽しかったこと
3.感謝すること
三つの良いことをノートに書くことを実践するという投稿。
さしずめ今日の僕は…
1.できたこと CPの説教めいた指摘を黙って聞けたこと。
2.楽しかったこと 久々にえびすで極ラーメンを食べ美味しかったこと。
3.感謝すること 電車で坐らなくても元気でいられること。
でしょうか。