昨夜のうちに全て用意しておいた。
6時20分にiPhoneアラームで起床、7時09分の快速に乗る。
乗り換えなしで近江八幡に8時48分に着く。
スタート会場まではシャトルバスがあるはず。
なのに駅前にはそんな案内もない。
時間はたっぷりあるので北口、南口と余裕かましてうろうろする。
で、検索してみたら…シャトルバスは駅ではなく、市役所発着だった!
駅から徒歩10分とある。
そういえば、市役所発着は以前にチェックしてたような気がするが忘れてしまった。
脳もヤバいな。
時間はあるので市役所まで歩く。
で、市役所。
だーれもいない!
おかしいな、とまた大会ページを見る。
無料送迎シャトルバス 運行は6時30分〜8時 とある。
今は9時過ぎ、終わっていたのだ。
スタートは10時でゼッケンもタグも事前に用意されて、現地受付もない。
現地へ行きスタートラインに着くだけ、と高をくくっていた。
勝手に30分前で間に合うと思いこんでいた。
いっしょに走る予定の編成M氏はすでに現地へ到着とのこと。
(彼はオートバイで能登川泊でした)
さて、どうするか?
路線バスを調べたら間に合う便はない。
タクシーも走っていない。
田舎ゆえアプリも反応なし。
駆け足で駅へ戻る。
ウォーミングアップだ。
駅へ着いたのは9時20分、スタートまで40分。
タクシーに乗る。
事前に選手用の荷物預けはないと聴いていたので軽装で来た。
財布は持ってきていない。
千円札3枚と100円コイン数枚。
会場まで5キロほどだが、足りるかな?
クレジットカードはもない。
ICOCAやPayPayなどのマネーは使えない。
運転手に正直に言う。
「現金3000円なので行けるとこまで」と。
「いけるやろ」と心強い返事。
ところが…!
すでに道路閉鎖が始まっていた。
規制箇所に入ろうとすると止められた。
運転手が「この人、選手やで!」
(選手か…!確かに。でも、なんかこそばゆい)
選手でも進入不可でした。
湖岸道路まで遠回りすると4000円近くになるという。
タクシーを下りてスタートまで走ろう。
2400円払って規制線を突破、農道を一直線に走る。
スタート地点は見えているのだがなかなか近づかない。
Googleマップで2キロちょっとあるのだ。
到着予定時刻は10時過ぎている。
ま、途中からでも合流して記録なしでもいいか。
とはいえ足だけはとめず、ひたすら会場へ急ぐ。
ライトダウンを着ていたので汗をかく。
やれやれ。
スタート会場、コースの両脇には応援する人らが並んでいた。
構わずコースを逆走する。
スタートゲートが見えた時に「スタート30秒前」のアナウンスが聞こえた。
間に合わないので、いったん足を停めて写真を撮る。
これは初体験です。
ゲートの後に回り込み、かなり遅れてスタートする。
ここまで走ってかなりの消耗があるのは自覚している。
ゆっくりとゆっくりと。
ダウンジャケットをザックに入れ、そのザックを背負ったまま走る。
これも初体験。
そんなこんなでドタバタで始まったレース。
「最後尾」と文字の入ったビブスをつけたランナーがずっと僕の背後を走ってきた。
編成Mがフィニッシュゲートで待ってくれていた。
結果は、1時間17分で参加選手中 最下位!
市民マラソンで最下位、これも初めての体験。
ショック? でもない。
このトシだし。
七十代でもうんと速い人いるのは知ってるし。
スタート前にトラブルあってハンディつき、想定内のこと。
ただ普通の市民レースはめちゃ遅い人っているよなと思う。
肥満体のランナーとか、若くても何も運動してなくてノリだけで走ったヤツとか。
とにかく、目標としてた “10キロを停まらず走り続ける” は達成した。
贅沢は言うまい。
参加記念品はコットン製のトートバッグとランニング用のリュック。
悪くない。
帰りは市役所までのシャトルバスに乗れた。
市役所からとぼとぼ歩く。
10キロをこんなゆるいペースで走っただけで階段降りるのが旧式のロボットのよう。
カラダで感じないと自分の今はわからんね。
ここからどう生きていくかを決めます。
駅のセブンイレブンで缶ビールとピザまんを買いホームで食べる。
気がつけばガス欠寸前だった。
電車に乗りこむと眠くなる。
でも、あったかいものを胃袋に入れたい。
眠気と闘いながら大津駅で下車する。
強い雨が降っていた。
ちゃんぽん亭か、蕎麦の金亀庵(こんきあん)か迷う。
居心地の良さそうな金亀庵にする。
揚げたての鶏天とちく天、熱々のかけそばに地酒の「金亀」冷酒を一合。
とにかく、「金亀」純米がめちゃくちゃおいしい。
すぅーと喉を通る甘露。
カラダにしみこむ。
不意に訪れた人生ベストテンに入る旨酒だった。
酒そのものもいいのだろう。
受け入れるカラダは疲弊しているはずなのに…この因果関係はよく分からない。
近江は多賀産の蕎麦もおいしかった。
大津より快速で乗り換え無しで西宮へ戻る。
夕方からM氏と芦屋で打ち上げする予定だったが無理せず、申し訳ないがキャンセルさせてもらう。
とにかくカラダを休めたい。
ヒロに「最下位だった」と報告する。
「ぜんぜん練習してなかったからね」と厳しい。
眼鏡堂氏やM氏には年齢の割には凄いとおだてられる。
自分の周りの同世代にはそんなランナーはいないだけなんだけどね。
スモールワールドでは。
決して追いこんではいないので無理はしてないです。
レースを走っててペースアップ出来ると思っても、心拍数をこれ以上上げるなと天の声がブレーキをかける。
スローペースでいい。
カラダを使わないと脳が衰える説を信じて。
というか、まだこれくらいなら気持ちいい と思えるのが小さなシアワセです。