夙川を鯉が泳ぐ季節になった。
ついこの前まで、咲いた咲いた!とちやほやされてた桜もすっかり落ち着いて、
フィーバーなんて過去のことみたいに緑の葉を繁らせている。
ゴールデンウイークが近づいてくるとニセアカシアが気になる。
10年くらい前まではゴールデンウイーク過ぎくらいに満開になっていたが、
温暖化だろうか、季節進行が前倒しになってゴールデンウイーク中に散ってしまう。
ことしは特に季節の進み具合が速い。
朝、ナレーションの清書を終えて近所のニセアカシアをロードバイクで巡回した。
まず香櫨園駅前の夙川ぞいへ行く。
咲いていた!
ほぼ満開。
なんなら少し遅いくらい。
純白ではなくアイボリー、象牙色の花に少し翳りが見えた。
たわわに咲き、甘い匂いにクマンバチが乱舞していた。
ことしは間に合った。
以前に桜前線を追うように、ニセアカシアの開花前線を追いながら蜜蜂のように日本列島を旅したいと書いた。
5月から6月、関西から北陸、信州、東北、北海道。
季節は初夏、いいなあ。
でも、僕が愛するニセアカシアにはこんな問題があるそうだ。
問題視される生物の中に,ニセアカシア(ハリエンジュ)があります。ニセアカシアは北米原産のマメ科の高木種で,窒素固定をするバクテリア(根粒菌,もしくは根粒バクテリア)と根で共生しているため,貧栄養な土地でも良く生育できます。この性質を利用して,日本では明治以降,治山緑化の現場で積極的に導入されてきました。たとえば足尾銅山の緑化事業の成功には,ニセアカシアの導入が欠かせなかったといいます。また,白い美しい花をたくさん咲かせることから観賞用に植栽されたり,良質の蜜源となることから養蜂業にも大きく貢献してきました。こんなに役に立つニセアカシアです
が,近年,その旺盛な繁殖力によって急速に分布を拡大し,各地で在来生物相や景観に大きな影響を与えるようになってきました。そのため,駆除・管理が必要な樹種と考えられるようになってきました。
最初にこの樹木の名前を知ったのは小説だった。
砂丘のある内灘海岸に実際に行ったが花の季節ではなかったのでどの樹がニセアカシアかは分からなかった。
たぶん植物に興味がなかったせいだろう。
これがニセアカシアだと知ったのは結婚後で、花の名前に詳しいヒロに教えてもらった。
香櫨園浜にあった菊池貝類館(今はない)の庭にあった。
その姿と香りに惚れてしまった。
おそらく四十代半ば、以後を自分でアカシア偏愛期とした。
shioshiohidaneko.hatenadiary.com
もう一箇所、近所にある。
実は去年、ヒロに教えてもらって知った。
西宮浜の跳ね橋のたもとにある。
明治期以降、日本が積極的に迎え入れたニセアカシアだが、こんな問題も指摘されているらしい。
大量開花)
初夏になると,ニセアカシアは白い鈴なりの美しい花をたくさん咲かせます。満開のニセアカシアは,遠くからでもそれとわかるほどです。その甘い香りはたくさんの蜜を出していることを予想させます。実際,ニセアカシアの蜜は量が豊富でしかも糖度が高く,養蜂業にはうってつけの樹種なのです。当然,それは蜜を食する野生の昆虫類にとっても喜ばしいことになります。しかしそれは,ニセアカシアの開花期と同じ時期に咲く農作物に,花粉を媒介してくれる昆虫が来てくれなくなる可能性が生じることを意味します。事実,そのためにメロン農家と養蜂業者との間に軋轢が生じているという報告があるほどです。https://www.hro.or.jp/list/forest/research/fri/kanko/kiho/pdf/kiho142-3.pdf
この海沿いのニセアカシアには花に香りがない。
個体の問題なのか、成育環境の問題なのか。
おかげで蜂に悩まされることはないのだが、ちょっと寂しい。
午後からナレーション収録。
先週金曜日から出張、帰って即編集した一連の作業の仕上げ。
終わってしまえば何ということもなく、自分にお疲れさん、て感じです。
峠は2つあって、火曜日の仮編集からテロップ原稿作成をはさむ水曜日のポスプロ編集。
つまりこの作業日が繋がってなくて中一日、中二日あれば、それほど負担ではない。
今後はこの日程は避けよう。
で、ひとり打ち上げは吉野家です。(笑)
団鬼六仕様の晩酌。
鬼六先生はお店の制限一杯の冷酒3本を最初に頼むのだが、そんなマネは出来ない。
牛皿大と生卵と冷酒(柏露)、しみじみ旨し。
ご飯は食べず、帰宅後に小さなうどんを作ってもらう。
しみじみ旨し。