一泊二日で青春18きっぷで一人旅をした。
瀬戸内を時計回りにぐるっと一周、行きは瀬戸大橋、帰りは海路、フェリーで渡る。
きょうは西宮駅から西へ向かい、乗り換え駅は芦屋、姫路、岡山、丸亀、観音寺、今治で一泊。
現存十二天守のひとつ、石垣が美しい丸亀城を見て、観音寺で途中下車、いりこだしのうどんを食べ、さらに予讃線で今治へ。
日本三大水城の今治城を見て、焼肉弁当と缶ビールをカプセルタイプの個室で食べる。
そんな一日でした。
■西宮(JR)
| JR神戸線快速(網干行) 3.8km
| 06:56-06:59[3分]
| 3,960円
◇芦屋(JR) [乗換1分+待ち4分]
| JR神戸線新快速(姫路行) 68.7km
| 07:04-07:55[51分]
| ↓
◇姫路 6番線着・7番線発 [乗換3分+待ち3分]
| 山陽本線(岡山行) 88.6km 前~後
| 08:01-09:29[88分]
| ↓
◇岡山 2番線着・8番線発 [乗換4分+待ち0分]
| 快速マリンライナー17号(高松行) 50.5km 中後
| 09:33-10:11[38分]
| ↓ ( 自由席 )
◇坂出 2番線着・3番線発 [乗換1分+待ち0分]
| 予讃線(琴平行) 7.2km
| 10:12-10:20[8分]
| ↓
■丸亀
5時半起床、まだ雨は降ってない。
西宮駅のセブンイレブンでおにぎり一個と綾鷹ミニペットボトル購入。
芦屋で新快速に乗り換える。
三宮から座れた。
姫路まではいつも混んでいる。
以前、姫路までずっと立ったままで行ったことがある。
東方面も滋賀の守山あたりまで立ちっぱなしのことも。
丸亀まで乗り換えは芦屋、姫路、岡山、坂出の4回。
乗り換え時間は一番長くて姫路の6分。
珈琲を買う時間があるかどうか。
南木佳士のエッセイ集を持ってきたが、満員電車で読むのは南木さんじゃない。
本社は兵庫の加古川にある。
丸亀市のチェーン店としてこの本に紹介されているのは骨付き鶏の「一鶴(いっかく)」だ。
体験記だと思った購入したが、どちらかというと情報メインで読み応えはない。
姫路〜岡山の車内放送が航空機の機長のアナウンスのよう。
「きょうは一日中どんよりとした空模様が続きますが、お身体に気をつけてお過ごし下さい」
岡山からは瀬戸大橋を渡るマリンライナーに乗る。
1987年から91年頃、幾度この橋を往復しただろうか。
半年ほど高松で瀬戸内海放送の仕事をして、以後もたびたび仕事をもらった。
曇り空だけど車窓から瀬戸内海が見下ろせる。
かつては車窓など飽きてしまうほどだった。
喜怒哀楽、いろんな感情とともに瀬戸内海を渡った。
今となっては 誰の話?って思う。
丸亀は10年くらい前に来た。
丸亀ハーフマラソンを走ったのだ。
高松泊だったのでそのときは走っただけ。
shioshiohidaneko.hatenadiary.com
高松に住んでいた頃、テレビ番組で「丸亀お城まつり」という特番があった。
その30分だったか1時間だったかの番組で、僕は担当ディレクターだったのだが、ほとんど記憶にない。
1987年5月か6月、30歳だった。
お城祭りというくらいだから、丸亀城は撮影したはずだ。
でも、ほとんど記憶にない。
ここが木造の現存十二天守のひとつであることも、高い石垣で有名なことも、もちろん城主が誰だったのかも知らない。
知らないこと、興味の無いことはイコール “存在しない” ことと同義だ。
還暦を過ぎて落ち穂拾いのように なかった記憶を改めて拾い集めている。
これもまた楽し。
現存十二天守というものがある。
弘前城、松本城〔国宝)、丸岡城、犬山城(国宝)、彦根城(国宝)、姫路城(国宝)、松江城(国宝)、備中松山城、丸亀城、松山城、宇和島城、高知城。
国宝5天守はすべて網羅している。
丸亀は(済)となったので残るは3城。
先に記した通り、興味の無い=存在しない=行ったことがない、なのだ。
他にも大洲城、熊本城、金沢城、忍城、中津城、白河城あたりは行きたい。
マリンライナーで食べなきゃいいのにコンビニのサンドイッチを食べてしまったので腹が減らない。
駅前の骨付き鶏「一鶴本店」で親鳥と生ビールでも、と思ったが店の前に長い行列が出来ていた。
スパッと諦めて予定より一本早い松山行きに乗る。
コンビニで缶ビールを買う。
■丸亀 | 予讃線快速サンポート南風リレー号(松山行) 28.0km | 12:38-13:16[38分] | 630円 ■観音寺(香川)
南風リレー号、しばらくはロングシート。
途中からクロスシートの窓際を確保するも、向かいに女性が乗りこむ。
構わず缶ビールを開ける。
これを六角する、と言う。
(六角精二さんは一人の時しか飲まないけどね)
予讃線は単線、普通電車はすれ違いを待ったり、特急に追い抜かれたりで歩みが遅い。
香川側の観音寺で長めの停車、腹が減ってきたのでここで下車する。
ネット検索していりこだしのうどん屋を見つける。
このエリアはいりこ漁で有名なのだ。
歩くと20分ほど、駅前の観光案内所にレンタサイクルがあったが構わず歩き始めた。
結果的にこれが失敗だった。
裏路地に「やな川うどん」はあった。
おばあちゃんが二人でやっている典型的な地元のうどん屋。
13時過ぎでそこそこ賑わっている人気店のようだ。
迷わずいりこ出汁のかけうどん並(400円)を注文する。
食べ終えて少し時間があったので近所の観光名所 銭形砂絵(ぜにがたすなえ)へ行ってみる。
少し歩き始めて後悔した。
夏の日に炙られて暑いのだ。
レンタサイクルにしなかったことを後悔した。
体力のないオトシヨリだということを時々忘れている。
朝6時から活動しているのでカラータイマーが鳴り出す。
普通電車なので観音寺から松山は3時間以上かかる。
もう休みたい。
今治で泊まることに変更。
さあ、宿をどうするか?
翌日は何時に乗るか?
夜は何を食べるか?
これも旅の醍醐味です。
■観音寺(香川) | 予讃線(松山行) 88.4km | 14:41-16:37[116分] | 1,830円 ■今治
駅前のホテルをネット予約。
大浴場がマストなのでカプセルタイプだが個室のある宿で一泊4500円。
その前に今治城へ行こうとバス停へ。
元気じゃん(笑)。
バス停で外国人に「ミナトはどのバスですか?」と尋ねられる。
「ぼくはこの町の住民ではないのでわかりません」
白人男性でニュージランド人。
今から15年前に瀬戸の島で英語教師をしていたという。
三十代くらいにしか見えなかったが当時は何歳くらいだったのか。
「島の海は信じられないくらい美しいです」と日本語で。
今治から出てる船で行ける島、カメジマと聞こえたがネットで調べるとそんな島はない。
聞き違いだったのかも。
バスに乗ってから小銭入れがないのに気づく。
すぐに隣のバス停で下ろしてもらう。
バス停に戻って調べたらデイパックにちゃんと入っていた。
そんなバタバタも旅の醍醐味?
一旦、チェックインして身軽になって出直す。
この季節、西宮でも日没が美しい。
今治もそうだった。
堀に囲まれた城に西日が当たる。
城主は築城の名手 藤堂高虎 、本丸に馬に乗った巨躯の高虎像があった。
しばらく西の空が朱く染まっていた。
いろいろ迷うが弁当を買ってホテルで飲むことにした。
旅先の夜、一人で飲むのは最近ハードルが高い。
こういうときチェーン店が有り難いと思う。
誰とも話をせず、ひとりで本を読みながら呑めたらいい。
疲れていると食欲もさほどなく、軽く缶ビールと弁当くらいで休みたい。
何軒も飲み歩き、地元の人と交流を深める太田和彦氏や吉田類氏は健啖家だ。
というか、ある意味で夜の酒場めぐりに全力投球してるのか。
いやいや、それにしても酒場ライターや酒場You-Tuberらはエネルギッシュだよな。
(と書いてエネルギッシュってたぶん和製英語っぽいね?)
ベッドと着替えスペースだけの個室。
ホテルの真ん前が焼肉ホルモン屋だが、一人で入って注文するには量が心配。
テイクアウトの弁当があった。
缶ビールとテイクアウトした焼肉弁当で晩酌ディナー。
山でテント生活してるみたいで何だかわくわくする。
朝5時半起きで、夕方まで動いた。
ガス欠、閉店ガラガラです。
21時消灯。
しっかり睡眠をとろう。
明日は今治6時02分発の松山行きに乗る。