きょうから2泊の四国小旅行。
どこかへ行きたい と思い立ち、ようやく予定が組めたのに、朝になって何だかダルくて外出を面倒に思う。
体調もイマイチな気がする。
やめよか。
難癖つけて自堕落を決めこもうとするも…問答無用!
もう乗車チケットを買い、レンタカーも宿も予約しているのだ。
“ その面倒くさいを越えてゆけ ” だ。
Go West !
約束の地がそこにある、だ。
7時起床、8時に家を出る。
■さくら夙川 1番線発
| JR神戸線(西明石行) 71.0km
| 08:29-08:31[2分]
|
◇芦屋(JR)
| JR神戸線新快速(米原経由姫路行) ↓
| 08:35-09:28[53分]
| ↓
■姫路 7番線着
| ↓
◇姫路 12番線発
| さくら549号(N700系)(鹿児島中央行) 88.6km やや前・後
| 09:50-10:10[20分]
| ↓
◇岡山 22番線着・6番線発
| しおかぜ7号(松山行) 76.5km
| 10:35-11:36[61分]
| ↓
■観音寺(香川)
今回の予讃小旅行2泊3日のお目当てはホッキョクグマ。
夏の終わりにヒロが言った。
「愛媛の動物園のしろくまピースも高齢、生きてるうちに会っておきたい!」
生きてるうちに会っておく、は還暦過ぎの合言葉。(笑)
今月で六十六になる高齢の人が、高齢のホッキョクグマに会う旅です。
動物園に行くだけなら一泊二日、飛行機なら日帰りでも可能。
我ら夫婦は基本山登りメインなので純粋な観光旅行にはほとんど行ったことがない。
せっかくなので松山までの途上、行ってみたいスポットに立ち寄ろう。
今日は…
豊稔池堰堤(歴史あるレトロなダム)
雲辺寺の紅葉
父母が浜
2日日…
松山に移動して道後温泉を歩く。
帰路はマイレージを使って空路で伊丹へ。
…という目論見です。
姫路まで新快速、三宮から座れた。
姫路から新幹線、鹿児島中央行きの「さくら」に乗る。
これが自由席はまさかの満席、通路に立つ。
なんと指定席も満席🈵なのだそう。
ま、岡山まで20分だからいいけど。
いまどきの新幹線、かなりの密度でダイヤは運行されてるのに…ちょっと驚き。
岡山からは座れた。
在来線特急「しおかぜ」自由席。
「電車が海の上を走るんやろ」
ヒロは瀬戸大橋を渡るのは人生初で愉しみにしていた。
確かに電車が瀬戸内海の上を走るのはこの瀬戸大橋しかない。
そうか。
11時36分、観音寺駅着。
実は去年も青春18きっぷの一人旅で来た。
その前は35年前に石鎚山登山のとき、駅前の食堂で昼を食べた。
この駅を目的地にすることはなかったけど、今日はここからレンタカー。
レール&レンタカーの割引を使っている。
濃紺メタリックの軽を借りる。
移動距離は短いので、狭い道や駐車スペースでも軽の方がいい。
運転テクには自信がない。
担当のおじさんは愛想がよく、雲辺寺の情報や豊稔池堰堤の傍に紅葉のきれいなお寺があると教えてくれた。
「ちちぶがはま へは行きますか?」
と言う。
父母が浜のこと?
これ ちちぶがはま と読むのか。
ずっと ふぼがはま だと思っていた。
昼前、うどんを食べようと思ったが店は混んでるだろうし、まだ腹は減ってない。
最初の目的地 「豊稔池堰堤(ほうねんいけえんてい)」へ行こう。
1. 豊稔池堰堤
ことし3月、二人で高松の美術館で川瀬巴水展を観にいった。
そのとき、商店街でこの古城のようなレトロな堰堤(ダム)のポスターを観た。
調べたら観音寺にあるという。
クラシックな建造物や産業遺産に身を置き、往時を偲ぶというのはお城めぐりと似た愉しみがある。
これまでも、神子畑選鉱場(兵庫)や万田坑(熊本)、北沢浮遊選鉱場(佐渡)なども行った。
観音寺駅から車で20分ほどで着いた。
空はどん曇りで寒い。
豊稔池堰堤は大正15年に起工、昭和4年11月の竣工のダム。
ジブリのアニメに出てきそうな古城のような雰囲気を纏っている。
周りを歩いたり、ダムの上に登って池を見たり、いろんなアングルで写真を撮る。
小一時間ほど楽しむ。
大正時代のダムは神戸市内に3つある。
六甲の登山ルートにある五本松ダム、北区の千刈ダムは行った。
2. 法泉寺
車で5分くらいのところにあったレンタカーの担当者お薦めのお寺。
この時点で雲辺寺は諦める。
曇ってて紅葉も期待出来ないだろうし、時間の余裕もない。
それに井之頭五郎さんじゃないが…「はらがへった」
ここは讃岐国、昼ごはんは…うどんに決めていた。
調べておいた店は2軒とも14時までで終わり。
でも、ここのうどん県なので困ることはない。
ロードサイドの何でも無いチェーン店に入り、おでん2種と竹輪天、かけうどん小。
丸亀製麺と同じでした。
3. 父母が浜
「ふぼがはま」ではなく「ちちぶがはま」です。
四国の、いや日本のウユニ塩湖と呼ばれ映える撮影スポットとして有名。
何もリサーチせずに来た。
どんなとこだろう?
第2駐車場から浜へ出る。
フツーの砂浜じゃん。
曇り空から天使の階段(レンブラント光線)が海に降り、沖には小さな島々が浮かぶ。
写真を撮るとそれなりに絵になるけど、これだと西宮の御前浜と変わらない。
どんな条件が揃えばあんな写真が撮れるのか?
そうか…ここは遠浅のビーチで、干満の差が大きいのか。
干潮になるといくつもの潮だまりが出来る。
自然か、人口的にか、ビーチにクリークのように水路が出現する。
そこは一時的に波がない時間帯がある。
鏡のような静水になりリフレクションを起こす。
今は潮が満ちている。
絶景フォトは撮れない…のか。
せっかく来たのでしばらく波打ち際を歩く。
灰色に沈んだ空、雲間から注ぐレンブラント光線、穏やかな海…瀬戸内海というよりヨーロッパの海?みたいだ。
中国語が聞こえる。
いつのまに潮が引いて波紋のついた浜が露出している。
中国人観光客らが浅瀬に入って行く。
濡れないの?
見たら靴をビニール袋で包み込んでいる。
レジ袋か?
やがて潮だまりが出現する。
引き潮のさざ波が立ってはいるがリフレクションもある。
あれあれ?
という間に広い水たまりがあちこちに出来ている。
中国人の団体からは離れた場所へ移動する。
幅は1キロほどあって意外と広い。
いいね!
靴が濡れるのも厭わず、二人であちこち移動しながら、写真を撮りまくる。
逆光でシルエットになるのがいい。
遠景、シルエット、アップ禁止。
高齢者写真の鉄則です。
ここに着いたのが3時前、2時間ほどいただろうか。
5時過ぎに父母が浜を辞す。
一期一会。
期せずしてベストタイミングだった。
車で10分ほどで詫間町の宿に入る。
宿のオーナーにあとで聞いた話だが…
父母が浜は昔はアマチュア写真家が遠浅の浜に出来る砂の波紋を撮りに来るマニア向けのスポットだったらしい。
それがここ10年くらいでインスタ御用達の人気スポットになって驚いている。
…とのこと。
和室、お風呂は貸し切り可能、こぢんまり。
ヒロの必要条件を満たした宿。
加えて、なんと露天風呂つきの客室がある。
と言っても高級旅館のそれではなく、部屋の中階段を上がるとペントハウス風の場所に家庭用のポリバスがある。
これが意外といい。
チェックインしてさっそく露天風呂につかった。
宿は僕らの他に中年男性がひとり。
聞けば、八十八ヶ所のお遍路さんだそう。
四国はお遍路さんがいるので小さな町にも宿があるのだろう。
瀬戸内らしく夕食のメインディッシュは鯛のかぶと煮。
味つけはしつこくなく美味しく食べられた。
お造りの盛り合わせと豚の生姜焼き。
ヒロはくらげの酢の物が美味しいと僕の分も食べる。(笑)
お返しにいかの刺身をもらう。
酒のメニューに悦凱陣があった。
一杯グラスで1430円!
宿代も安いし、ここは贅沢する。
グラスでもたっぷり一合以上ある。
マジで旨い!
そんなこんなで…大満足の一日が終わる。
その他の写真を追加します。 ↓