今日はオフ、今日も猛暑。
年を追うごとに外へ出るのが億劫になっているのは動かしがたい事実。
暑さはもちろんその傾向に拍車をかけている。
動かないということに拍車がかかるというのは可笑しい表現だな。
過ごし方が老人然としてきた、というのも動かしがたい事実。
周りの同年代を見渡すと個人差が激しい。
南米へ長期旅行をする人もいれば、この数年まったく旅なんてしないどころか、家も出ない人もいる。
トルストイの「アンナ・カレーニナ」だったかに有名な一節がある。
“幸福な家庭は似かよったものであり、不幸な家庭はどこもその不幸のおもむきが異ななっているものである。”
老いることは不幸に他ならないのだろうか。
出かけなければ出かけないで済むような今日だったが、心の中にかすかに願望があった。
「冷たい温泉に入りたい」
午後になってヒロが炎暑の中、プールへ行った。
よし、行くか!
と自分に気合いを入れるが、なかなか動かない。
3時近くになって動き出す。
家を出てからも新開地の朝日温泉か、王子公園の灘温泉水道筋店へ行くか迷ったままだった。
JRの駅まで行くのも面倒になっている。
灘温泉水道筋店へ行き、風呂上がりに「高田屋」で瓶ビールと冷奴と決めた。
王子公園までどう行くか。
昔ならそのまま自転車で行ったかもしれない。
今回は阪神西宮から今津、阪急今津線に乗り換え西宮北口、乗り換えて王子公園。
老人はこういうルートを選択するのか、と他人事にように思う。
ま、これも便利な阪神間ならではの選択肢の多さなのだ。
あとで調べたら灘温泉水道筋店へ行くなら阪神大石駅から徒歩が最短だった。
でもずっと上り坂なのだが…。
午後3時からのプチ夏休み と称して近場の温泉を愉しむ。
王子公園から水道筋商店街アーケードを850m歩き 灘温泉水道筋店 へ。
途中、「高田屋」が休業なのを知った。
灘温泉はいつも混んでいる。
泉温34℃から35℃の源泉が人気なのだ。
夏は特に嬉しい。
広い露天風呂も夏場は少し泉温を下げてある。
入るとちょっと温いくらいなので38℃くらいだろうか。
450円の極楽。
「高田屋」が休みなのでどこへ行こうか。
そうだ 御影の「美よ志」へ行こう!
贅沢してタクシーで行こうかとアプリで料金を見ると1850円とある。
灘温泉から阪神大石駅まで800m、しかも都賀川沿いの遊歩道を下るだけ。
1850円の無駄使いは回避。
風呂上がりは気持ちいい。
角打ちの「美よ志」へ行く。
店の照明が暗い。
貼り紙がある。
『立ち吞み 美よ志』は7月○○日をもって閉店します』とある。
酒屋の角打ちの方は中で数人が呑んでいる。
でも、暗くて営業中には思えない。
常連だけの貸し切りだろうか。
入りにくいのでやめておく。
もう一軒ある。
山側の『ライオン堂』へ行ってみた。
開いていた。
ワイコインセットで始める。
風呂上がりの1杯は何ものにも替えがたい。
生ビール、「李白」の発泡うすにごり、酎ハイ。
もう呑めない。
酒も弱くなった。
これくらいで帰宅しても眠くて仕方がない。
ソファで寝入ってしまう。
プチ夏休みが終わる。
以下、写真で綴る“午後3時からのプチ夏休み”です。